「認定」を受けると、子育てをしながら働きやすい雇用環境の整備に取り組んでいることを外部に示し、その旨を示すマークを企業の封筒につけたりなど、企業イメージのアップにつなげることができる。
最後に、「認定」は、企業が仕事と子育ての両立に一生懸命取り組んでいることを、社会全体にわかるようにし、誰でも取り組めるようにしようという中身になっているので、全企業が「認定」を意識し、「認定」を受けるつもりで策定に取り組んでほしいこと、また、行動計画策定は、男女共同参画社会形成の促進につながるが、このような男女共同参画懇談会で、これまでも男女共同参画のために議論したり、取り組んできたということなので、行動計画策定の中に、それを生かすこともできるのでがんばってほしいと述べられた。
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講演2
さいたまコープの04年度男女共同参画推進の取り組み
生活協同組合さいたまコープ 専務理事 佐藤利昭さん |
佐藤専務理事より丁寧な資料提供をいただき、男女共同参画推進が、コンプライアンス経営、CSR(企業の社会的責任)の視点からも、その取り組みが重要であることを報告いただいた。
さいたまコープでは、各セクションの統括で構成した「男女共同参画推進プロジェクト」で全体・各グループの「男女共同参画第2次アクションプログラム」(2004年度〜2006年度)を策定し取り組みを進めている。全体目標では、職員組織の分野では、女性職員比率20%、課長職以上の女性比率10%、統括職の女性比率10%をめざす。
職員組織の分野のプログラムでは、正規職員における女性職員比率などの各項目別に、さらに各セクションごとに落とし込んで、取り組んだこと・不十分だった点・現状の比率の数値など明確にして、04年度〜06年度の目標数値・取り組むことを掲げたことが特徴になっている。
生協は信頼の上に成り立っている。さいたまコープでは、重大な問題にも直面してきたが、起きてからでは遅い。それを起こさないためにどのように克服していくか。防ぐためのプログラムを示すことが求められている。
男女共同参画の取り組みも、生協のコンプライアンス経営、CSRを根幹にすえて、「このように取り組んでいます」と、内容を示すことが求められている。組合員が安心して商品やサービスを利用できるように、そこで働く職員も、あるべき職員の行動が求められる。その時に、男女ともに力を出し切れる職場づくりは、極めて大事な視点で、生協もコンプライアンス経営や社会的責任を全生協をあげて取り組んでいくことが重要だと考えていることを述べられた。
2年間の実践で前向きな変化も見えてきた。目標数値との関係では取り組みはスロー
モーションではあるが、男女とも働き続けることのできる制度見直しと積極的活用をキーワードに、さいたまコープとしてめざしていることのメッセージを、組合員・職員に発信し、男女共同参画推進に取り組んでいきたいと述べられた。
(3)報告
報告:東京マイコープの男女平等参画基本方針を中心に
生活協同組合東京マイコープ 人事総務部 小沢敏昌さん
東京マイコープでは、04年4月に「東京マイコープ男女平等参画基本方針」(職員組織)を作成し、新年度のつどいで、専務理事より提起した。基本方針では、女性職員比率の向上(目標:2005年度20%、2010年度30%)、総務部のもとにキャリアアップシステムをつくる職員タスクチームを立ち上げること等に取り組む。
東京マイコープが入っている「ワークライフバランス塾」(育児と仕事の両立をめぐる問題を一緒に考えようと、資生堂やニチレイなど民間の34社が入った勉強会で、04年5月にスタートした。報告された小沢さんがこの勉強会にメンバーとして入っている。)についても情報提供をいただいた。ほんとうに女性が幹部になってほしいと思っているか、などについて考える時、一人ひとりの個性が生かされる職場づくりという視点が大切であること、古い価値観や組織風土を変えるには、職場にあのようになりたいと思える職員がいることなどが大切で、大企業では、そのような魅力的ライフフロールモデルづくりに本気で取り組んでいることなどを報告いただいた。「子育ち・子育てネットワーク研究会報告書」の報告もいただいた。
各生協から男女共同参画推進の04年度の計画について、以下が出された。